【駿府城】

駿府城は、静岡県静岡市にある城である。別名は「府中城」や「静岡城」など。江戸時代には駿府藩や駿府城代が、
明治維新期には再び駿府藩(間もなく静岡藩に改称)が置かれた。
中世に今川氏によってこの地に今川館が築かれたが、武田信玄や徳川家康の侵攻で失われた。
その後、駿河国を支配した家康によって築城され、この時に初めて天守が建つ。しかし、その3年半後、家康の関東
移封により豊臣恩顧の中村一氏が城主となった。
江戸時代初期には、大御所となって駿府に隠居した家康によって大修築が行われ、三重の堀を持ち、天守が1607年
に完成しているが直後に焼失し、直ちに再建工事が行われ、新たな天守は大型の天守台の中央に六重七階の天守が
建ち、その外周を隅櫓や多聞櫓が囲む特異な構造となる。この大御所政治時代、駿府は、政治・経済の中心地として
大いに繁栄した。
現在では、官庁や学校などの公共用地が立地し、天守は現存していないが、二の丸巽櫓、東御門(櫓門)と続多聞
櫓、更には明治時代に歩兵第三十四連隊を置くために埋められた本丸堀が復元されている。

2006年(平成18年)4月6日、日本100名城に選定された。