【小丸山城】

織田信長の指示により越前国府中城10万石の領主から能登一国の国主となった利家は1581年(天正9年)、
七尾城に入城した。
しかし七尾城は要害ではあったが中世の山城であったため、防御上は利点があったが港から離れていて
治世・経済上の利便性に難があった。そこで利家は七尾港に近い所口村の小丸山に平山城を築くことを決定し七尾
城から移り住んだ。1582年(天正10年)に築城。河川と海が堀の役割を果たす水城でもあった。
城は能登水軍の本部の役割も成していた。利家は、さらに周囲に29の寺院(山の寺寺院群)を建立し、能登半島
方面からの敵襲の守りを補った。
1583年(天正11年)、尾山城へ本拠を移した後、兄の前田安勝が七尾城代として居住した。1615年(元和元年)、
一国一城令に従い廃城。
1920年(大正9年)、小丸山公園として整備される。