【永慶寺跡】

永慶寺跡は山梨県甲府市の山梨県護国神社の敷地内にある、江戸時代に老中首座として幕政を担った柳沢吉保の菩提寺
「龍華山永慶寺」の建てられた所。
永慶寺は禅宗の一派である黄檗宗の寺院であり、同宗本山の京都万福寺8代悦峯禅師を開山祖に迎えている。
永慶寺の伽羅は甲斐国第一を競う規模で、仏殿を中心に北に方丈、東に斎堂、西に禅堂、南に天王堂と惣門を配する
など、万福寺の伽羅配置を模倣していた。
正徳4年(1714年)に柳沢吉保が没すると、江戸から永慶寺に運ばれて埋葬された。
吉保の正室・定子と側室(嫡子・吉里の母)もこの寺に葬られている。
永慶寺の諸堂は、享保9年(1724年)に行われた吉里の大和郡山への所替えに伴い取り壊されたが、寺は大和
郡山城の近くに再建され、現在に至っている。